子ども食堂に集まる子どもたちは貧困とは限らない
全国には6000以上の子ども食堂が存在すると言われています。給食がなくなる長期休暇の期間は、家庭で十分食べられず、空腹に悩まされる子どもたちが少なくありません。
家庭で満足な食事を得られないために栄養不足に陥りがちな子どもたちには、欠くことのできない施設となっています。
しかし、子ども食堂に集まるのは、親の経済力が弱く、十分な食事を摂れない子どもたちばかりではありません。親のDVといった問題により家庭に居場所がなく、やむを得ず子ども食堂に通う子どもたちも多いのです。
子ども食堂は、こうした子どもたちに安らぎを与える空間としての機能も果たしていると言えるでしょう。
何故民間の子ども食堂が多数設立されたのか?
市民の善意により多数の子ども食堂が設立されることは、好ましいことにも思えるかもしれません。
しかし、公的な福祉制度が充実していれば、これほど多くの子ども食堂が必要にならなかったとも言えます。特に、貧困のため十分な食事ができない子どもたちの救済は、公的支援が重要な役割を果たします。
したがって、民間団体が運営する子ども食堂の増加は、社会として望ましいとは言えないでしょう。
貧困家庭の増加とともに、核家族内で子どもたちへの目が行き届かなくなり、子どもたちに安住の場を提供できなくなったという社会的背景を無視できません。
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