京都駅周辺は、「治安が悪く危険な地域」だった!?
年間5千万人を上回る観光客が訪れる「京都」。「修学旅行は京都だった」という人も少なくないでしょう。
ところで、あなたは授業で「被差別部落」について学んだことはありませんか?地元の地域ではなじみがなく、「どこにあるんだろう」と思いながら授業を聞いていた人もいるかもしれません。
人種差別や女性差別などの問題と比べると、被差別部落の問題は目立たないようですが、じつは、「京都駅」のすぐそばにも被差別部落が残っているのです。
また、京都には「スラム街」のような地域もあります。世界的にもトップクラスの人気を誇る観光都市に、洋画に出てくるスラム街のような地域が存在することを知れば、外国人観光客もビックリするに違いありません。
それぞれの地域について、詳しく見ていきましょう。
部落差別の歴史…京都駅東の「崇仁地区」
歴史好きの女性の観光スポットとしても大人気の京都。「京都駅周辺」と聞けば、そんな歴女もご満悦のおしゃれな街並みをイメージします。
「治安が悪く危険な地域」など、どこにもなさそうですが、じつは、京都駅のすぐ東に「崇仁地区」という被差別部落が存在します。
崇仁地区は、京都駅の東に位置する人口1300人ほどの地域です。戦国時代や江戸時代には、ここに処刑場がありました。
現代よりも、神仏が重んじられていた時代のことです。処刑などの「穢れる仕事」は、「穢れた者」の生業として、そのような場所には犯罪者や隷属民などが集められました。そうしてできた集落が「被差別部落」です。
とりわけ崇仁地区は、被差別部落として関西一の規模を有します。そのような場所には、犯罪者や暴力団関係者などが住み着きやすく、おのずと治安が悪化し、トラブルも発生しやすくなってしまいます。
現在、崇仁地区では、老朽化した団地が新しいビルに建て替えられ、街の様子も変わりつつあります。それとともに、崇仁地区への差別意識も徐々に薄れていくことでしょう。
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