なぜ仁という名前をつけてはいけないのか？皇族との関係や漢字が持つ意味を検証

仁の文字と皇室の関係

仁は書きやすく読み方も何種類かあって、他の漢字とも組み合わせやすいので男の子の名前としても女の子の名前としても人気の漢字です。

しかし慣例として男性皇族の名前に使われる文字でもあり、赤ちゃんの名付けに使ってはいけないという人もいます。

確かに現在の天皇の名前は「徳仁（なるひと）」ですし、秋篠宮家の長男は「悠仁（ひさひと）」です。

仁のつく名前を不敬だと言う人たちは、皇族が使う名前だから遠慮すべきだという考えなのでしょう。しかし実際には、仁の字を皇族以外が使ってはいけないなどという暗黙の了解などはありません。

女性の皇族の名前には子を付けるという慣習があるので、仁が名前に付けられないとしたら子の付く女の子の名前も付けられなくなってしまいます。

仁の持つ意味とは

仁を人名として使う場合の読み方には、男の子の名前としては「しのぶ」や「ひさし」、「まさし」や「やすし」などがあります。

女の子の名前は「しのぶ」や「ひとみ」、「めぐみ」などです。漢字の成り立ちとしては「人」と2本の横線で、横線が人の間にある思いやりを表しています。

仁の文字を使った名前には「思いやりのある人になるように」といった意味が込められており、果物の種という意味もあることから「きれいな心を持つ人になってほしい」「内面に強さを持つ人に育ってほしい」といった願いも込められています。

儒教の教えにおいて仁は「人を愛すること」であり、もっとも重要な位置付けでした。